施行実績

伝統工法を伝える

日本に生まれ育った私共だからこそ、家づくりにおいて、常々考えていること。「日本の気候、風土、人々に適した家づくり」

伝統工法を使わないでも簡単に家が建てれるようになった時代です。・・・

土壁は、寝かせる期間もあるため工期が延びます。
手刻みは、一つ一つ癖のある木をどう使うか?また木目をどのように使うか?を考えながら作業します。また先人から受け継いだ昔ながらの技法を使っています。
真壁(しんかべ・完成時に柱が見える状態)だと加工時に木の扱い方に気を付けなければなりません。見えるのですから少しでも良い木を選ばなければなりません。
梁丸太は、四角に加工されたものとは違い、丸みなので墨付け、刻みにも技量が問われます。丸太と丸太を合わせるのは大変です。

このように手間がどうしてもかかるわけで工期が延びるわけです。完成まで約1年かかるのはご理解いただけると思います。

はたして、この方法は今の時代にあっているのか?
薄利多売・安いものが手に入る時代
にこのような方法で家を建てる人、また手間暇かける職人が減ってきています。

これでは、先人から受け継いできた技法、昔ながらの本物の仕事が世に残っていきません。

なぜ先人は土壁を使ったのでしょうか?
なぜ素晴らしい仕口の方法・丸太や木材の組み合わせ方が生まれたのでしょうか?それをどのように組んで、刻んでいくのでしょうか?

すべてに意図があるわけです、機械のなかった時代に試行錯誤し伝統的な工法が生まれてきたのだと思います。

土壁は、調湿効果・調温効果があります、日本の四季に合わせた作り方を時代ともに完成させてきたのだと思います。
仕口の方法は、木材同士が強くつながるにはどうしたらいいのか?地震などで倒壊させながら時代とともに変化し、京都・奈良の神社仏閣のように素晴らしい建物が生まれたのだと思います。

四季に合わせた家づくりは鎌倉時代に完成されていたといわれています。先人が何度も家をころがし考えながら伝統的な構造が作られたわけで、昔からの日本人の技術、頭を使った技法の素晴らしさを一人でも多くの人に知ってもらいたい。

またこの伝統技術に興味がある人を育て、次世代に繋いでいかなくてはならない。
それが小林建工の使命であるともいえます。